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冬陽にほどける、ゆずのミルクレープ

テーブルに運ばれてきた瞬間、
ふわりと立ちのぼる、ゆずのやわらかな香り。

白く重なった層の上には、
艶やかなゆずピールがそっと飾られています。
光を受けてきらりと輝くその黄色は、冬のやさしい陽だまりのよう。

フォークを入れると、
薄く重ねられたクレープ生地がすっと刃を受け入れ、
何層にも重なった断面が、静かにあらわれます。
一枚いちまい丁寧に焼き上げた、全粒粉入りのもちもち生地。
しっとりとしていながら、ほのかに弾力があり、
口に入れた瞬間、やわらかくほどけていきます。

層と層のあいだには、
ゆずジャムを忍ばせたヨーグルト風味のクリーム。
まず感じるのは、やさしい甘さ。
そのあとに、ゆずのさわやかな酸味が、すっと広がります。
重たさのない軽やかな口どけで、
クリームは空気のように溶け、
あとから柑橘の香りだけが静かに残ります。

そして、そっと重なるのがブロンズチョコクリーム。
ミルキーでありながら、ほんのりキャラメルのようなコク。
強く主張するのではなく、
ゆずの爽やかさを下から支え、
味わいに奥行きと余韻をつくります。
ひと口ごとに、
「さっぱり」と「コク」が交互に訪れ、
気づけばもうひと口、もうひと口とフォークが進みます。

層を感じながらゆっくり味わうもよし、
思いきって大きめにすくって、
幾重にも重なった味の重なりを一度に楽しむもよし。

最後のひと口まで、
ゆずの香りは軽やかに続きます。
食べ終えたあとも、
口の中にほのかに残る柑橘の清々しさ。
甘さで満たされるというより、
気持ちまで澄んでいくような、そんな余韻。

1月にご好評いただいたミルクレープをきっかけに、
「今の季節らしさ」をもう一歩深めたいと考え、
Tawanicoらしく、旬の柑橘ゆずを主役に仕立てました。

いちごやバナナも美味しい季節。
けれど、柑橘好きのお客様が多いTawanicoだからこそ、
このさっぱりとしたゆずのミルクレープを、
今、味わっていただきたいと思っています。

軽やかでありながら、きちんと満足感がある。
やさしいのに、印象に残る。
そんな一皿です。

午後のひとときに。
大切な人との時間に。
あるいは、自分へのご褒美に。

ゆずの香りに包まれながら、
どうぞ、ゆったりとお楽しみください。